台東区避難所問題:野宿する人々100人に行った聞き取りの結果 パート1

【聞き取りを行うにあたって、またその分析を行うにあたって考えたこと】
もちろん、台東区の「野宿者お断り避難所」についてである。
この問題が注目を集め、多くの人が様々な意見や評論を言った。私達は、この問題について、何よりもまず当事者、避難所に入るのを断られた野宿する人々、の声が先頭に出るべきと考えてきた。10月12日、台風19号が東京を直撃した日、「野宿者お断り避難所」の外で、野宿する人々がどのように夜を過ごしたのか、また、その後、避難所についてどのように感じたのか。それが全ての出発点ではないか。これらの声、野宿する人々の声、を形にするために、この聞き取りは行われた。

 またこの問題について、私達の友人である、野宿する人々がどのように感じ、何を思っているのか、単純に知りたいという思いもあった。およそ100人の野宿する人々から、回答をもらったわけだが、そのほとんどは顔見知りの人々である。聞き取りは台東区に暮らす野宿者を中心に行ったが、その他の区で暮らす人々を除外することはしていない(台東区:xx人、その他の区:xx人)。そもそも、夜ごとに違う場所で体を横たえ眠る人々も少なくはないわけで、正式な賃貸契約に基づく家も持たず、住民票もない人々にとって、区の境がどれほどの意味を持つというのか。

だが一方で、アンケート調査のようなことをすることについてのためらいや迷いがなかったわけではない。多くの人から回答を集め、それを集計して「xxの人は合計何人だった」「xxな人がyy割だった」などとやること、人々を調査の”対象”とすることは、すごくよくないんじゃないか。人々をデータとして扱うのは、なんとも気分が悪い。当事者との距離は遠いものになるし。野宿者対象の調査であるということは、最も厳しい現実の中であえぐ人々を”調査”し、当人の頭越しに、その困難を安全圏から利用し、売りにするということじゃないのか。

 だから、聞き取りの内容は極力簡単なものになっている。聞いたのは、4つ。お世辞にも精密な調査とは言えない。はい、いいえの二択を尋ねたのは、3の「避難所のことを知っていたか」だけ。だが、聞き取り調査を行う中で、普段はそれほど饒舌ではない人々が、自身の口から言葉少なに語ってくれた。そこには、一人一人の思いが何よりもよく現れている。大事なところがあるとすれば、数字の部分ではなく、データ化される前の人々の声にこそあるのではないか。よって、この聞き取りの分析は、量的なものも含まれるが、質的な面も重視したものとなっている。

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