アクセスカウンタ

プロフィール

ブログ名
山谷ブログ-野宿者・失業者運動報告-
ブログ紹介
山谷労働者福祉会館活動委員会・支援者有志が送るブログです。

メール san-ya@sanpal.co.jp


山谷労働者福祉会館活動委員会ホームページ

ツイッター
help RSS

佐藤満夫監督虐殺から30年。山谷で見る「山谷 やられたらやりかえせ」

2014/11/26 01:28
画像

 1984年12月22日、山谷のドキュメンタリー映画を撮ろうとしていた佐藤満夫さんが右翼ヤクザに殺されて、ちょうど30年を迎えます。右翼ヤクザ金町一家と山谷争議団が闘うさなかに山谷に支援として関わり、その最先頭で闘った佐藤さんは自分の出自である映画を武器にすべく山谷を撮ろうとしていました。その映画は山谷争議団の山岡強一さんによって完成されましたが、山岡さんもまた映画完成した直後にやはり金町一家の凶弾に斃れました。
 その映画「山谷 やられたらやりかえせ」は30年を経た今でも幾度なく上映され、新たな観客を生み出し、多くの感動をあたえつづけてきました。80年代中期の山谷―寄せ場を右翼ヤクザとの闘いを焦点に描き出したこの映画がなぜ力をもつのか。それは佐藤さんと山岡さんがこの映画を通して、この国の近代そのもの、そしてそれを支え、それに虐げられてきた下層民衆をアジアにまで視野をひろげて、根底から問おうとしたからに他なりません。
 山谷は大きく変貌しましたが、下層の者、弱い者が一番の犠牲を強いられるという現実と、そこからの抵抗にこそ希望があるという事実は決して変わりません。佐藤さん虐殺から30年めのいまこそ、山谷の地でともにこの映画を見ながら、歴史と未来を考え直してみましょう。

〒111-0021 東京都台東区日本堤 1-25-11
山谷労働者福祉会館活動委員会
電話・FAX:03-3876-7073
電子メール: san-ya@sanpal.co.jp
ブログ:http://san-ya.at.webry.info/
ツイッター @sanyadesu
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


山谷越年越冬闘争に向けた学習会とフィールドワーク

2014/11/14 23:45
画像


 「寄せ場」は、日本の社会が急速に近代化する過程で、大都市に作られた日雇い労働者の町です。そこにはドヤと呼ばれる安い宿がたち並び、そこで暮らす大勢の労働者が手配師という名の仲介を介して、建築・土木・港湾労働などの仕事についてきました。もっともきつく、危険な仕事について日銭をかせぐ膨大な数の日雇い労働者が、資本に必要とされ作り出されました。にも関わらず寄せ場について、あまり知られていません。その町とそこに暮らす労働者が置かれている、警察や暴力団のむき出しの暴力について。厳しい差別と抑圧の中で、労働者たちによる生き生きとした抵抗が営まれてきたことについて。。。

 一方、寄せ場のすぐ近くに、被差別部落があることがあります。何百年にもわたる部落差別に苦しみながら、それに対するたたかいを続けてきた人々が暮らす町です。寄せ場と部落とは、町の産業構造においても成り立ちにおいても、そこで暮らす人々においても、両者には大きな違いがあり、別のものであることはまちがいありません。

 では、なぜ寄せ場と被差別部落が隣り合っていることが多いのか?視点を現在のみに固定したままでは、そのつながりは見えてこないでしょう。
学習会では、
@100年スパンで歴史、大都市に作り出された貧しい人々の町の歴史を見ること。
A日本社会の急激な資本主義化の過程での都市構造のダイナミックな変化、その中で(資本の要請により)行使される暴力の構造を見ること
この二つを通して、そのつながりを探っていきます。

 いま寄せ場は、暴走ともいえるような急激な都市の再開発の中で、まるでその存在すらなかったかのように、排除と忘却にさらされています。しかし、社会を最も鋭く見通す視角が生まれるのは、暴力とそれへの抵抗が最もはげしく生起する場においてでありましょう。であればこそ、私たちは寄せ場とその周辺の地域と、そこで暮らしてきた人々の固有の歴史とたたかいを、これから何度でもたどりなおしていく必要があると思うのです。

山谷労働者福祉会館活動委員会
住所 〒111-0021 東京都台東区日本堤1-25-11
電話/FAX 03-3876-7073
メールアドレス san-ya@sanpal.co.jp
ブログ http://san-ya.at.webry.info/
twitter @sanyadesu
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


貧乏人を追い出して オリンピックで金もうけ←ゆるすな!

2014/11/02 20:17
画像

画像

貧乏人を追い出してオリンピックで金もうけ←ゆるすな!
明治公園で野宿する仲間がJSC(日本スポーツ振興センター)、東京都による追い出しとたたかっている。仲間の応援をつづけて、貧乏人を勝たせよう!

 明治公園と国立競技場にオリンピックがらみの工事がかかり、まわりで野宿する仲間が追い出しにあっている。工事は、国立競技場を建てかえようというものだが、常識外れにバカでかい競技場を巨額の金をつぎ込んで作る計画だ。新しい競技場は、宇宙船のようなデザインで、設計が奇抜すぎて実現しないことが多いと有名な海外の建築家の設計だ。(ザハ・ハディドというこの建築家は、競技場のデザインで賞金13億円を受け取る。)まさに、空からUFOがいきなり下りてくるようなことになっている。

 競技場の建て替えのため、地域の建築基準が一方的に変えられた。それまでは高さ20mくらいしか建てられなかった(高さ規制は15mだった)のが、いっきに75mを越える建物が可能なように緩和された。これによって周辺地域に高いマンションなどを建てて、ひとやまあてようという開発業者が暗躍(あんやく)している。都営住宅が明治公園のすぐ脇に建っているが、このアパート10棟がまるごとつぶされ、競技場の敷地に組み入れられようとしている。ひどい話だ。

 様々な人たちがこの新しい競技場の建設に反対しているぞ。予定では今年の7月末から今ある競技場の解体工事が始まるはずだったのが、入札がボロボロ(一回目は入札価格が予定を大幅に上回りやり直し、2回目は官製談合の疑惑があると内閣府に訴えがあり調査の結果契約は破棄)で、未だに着工できていない。3回目の入札がいま行われているところだが、これをなんとしても止めようと、多くの人たちががんばっている。

 明治公園の野宿の仲間に対する追い出しは、このような競技場の建てかえ問題の中で起こっている。いま、問題になっている工事は二つ。@下水道の敷設工事と、A埋蔵文化財調査の工事だ。これらの工事の発注はJSCだが、工事の場所は明治公園で東京都の土地。JSCは野宿の仲間との交渉をしながら、ウラで東京都の公園適正課(野宿者追い出しの部署)を動かして、脅しをかけさせたりしている。

 こないだの交渉(10/27)では、「話し合いをしているときにウラで東京都に追い出しをさせるな」と求め、JSCに確認させた。また、1月ころから遺跡調査の工事をするということで、それについて「小屋がある場所・状態では工事はできない(しない)」というところまでは確認させた。ただ、工事の内容はというと「まだ決まってない」という感じで、具体的なものは全然出してこない。これからの交渉できちんと説明をさせ、追い出しをさせない形をつくって仲間の暮らしを守っていこう。一歩一歩取り組みを重ね、がんばっている仲間を支えていこう。団交が入ればすぐにおしらせするので、みなで応援にいこう!

 オリンピックで東京のそこらじゅうにマンションが作られ、町なみが大きく変わりつつある。山谷、浅草、上野でも、再開発の大波をかぶっている。これは「時代の流れ」なのか?しょうがないことなのか?これまで、再開発で何が起こってきたかを振り返れば、その本質がわかる。スカイツリーができたとき、野宿の仲間に激しい追い出しがかけられた。隅田川では激化する追い出しの最中に、墨田区の公園課の職員によって野宿の仲間が死に追いやられることまでおこったじゃないか。忘れてはならない。江東区の竪川河川敷公園で、2回も行政代執行(強制排除)の手続きが行われたのは、公園と町の再開発の只中だった。公園の真ん中に喫茶店ができたりするのも(隅田公園の浅草寄りの場所にタリーズカフェ、上野公園にスターバックス)、公園を金もうけのために勝手に使っていて、汚いまねをするもんだ。そこに暮らしていた貧しい仲間の存在など、まるでなかったかのようだ。貧しい人々を追い出して、金持ちのために町を作りかえていくオリンピックに、再開発に、反対しよう!
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


野宿者襲撃問題について都庁申し入れと記者会見の報道

2014/08/17 01:43
8/14(木)に野宿者襲撃問題について都庁申し入れと記者会見を行いました。もやい、ひとさじの会、のじれんなど、都内の野宿者・貧困者支援団体と共同で取り組んだアンケートの結果を、都の教育委員会、人権課、福祉課の3者に手渡して申し入れ。その後記者会見を行いました。
報道で大きく取り上げられましたので、その新聞報道について。

画像
朝日新聞夕刊(8/14)
画像
東京新聞(8/15)
画像
毎日新聞(8/15)
画像
日経新聞(8/15)
画像

赤旗(8/15)
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


雨模様ですが、山谷夏祭り準備すすめています。

2014/08/09 12:12
今日と明日、雨模様ですが山谷夏祭り準備すすめています。小雨程度とみて規模を小さくして行います。時間割は予定どおりです。雨が激しなればステージ演奏などは難しいかもしれませんが。。。。どうぞよろしくお願いいたします。
記事へガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


今年の山谷夏祭りは、8/9(土)と8/10(日)です。

2014/08/04 16:38
今年の山谷夏祭りは、8/9(土)と8/10(日)です。以下、夏祭り呼びかけ文と昨年の夏祭りでの性差別事件についての反省文です。さまざまな問題に直面しての夏祭りになりますが、多くの人々と祭りを作り上げていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
画像

画像


【時間と場所】 日時:8月9日(土)、10日(日)午後4:30〜9:00まで(カラオケ、ステージ演奏は5:30すぎから) 場所:山谷玉姫公園。最寄り駅は南千住駅(つくばエキスプレス、JR常磐線、日比谷線)
https://t.co/UJNIilsJl4

【天候について】8月9日(土)10日(日)に山谷夏祭りを予定していますが、大雨の場合には中止となります。その場合には当日twitterとブログでお知らせしますので、ご確認ください。

【バンド演奏について】今年の夏祭りのステージ演奏の予定です。(敬称略) 8月9日(土):Swing MASA(sax & voice) 8月10日(日):岡大介(カンカラ三線)、苫米地サトロ、ジンタらムータwith リクルマイ

【撮影はご遠慮下さい】8月9日(土)10日(日)の山谷夏祭りですが、公園内での撮影はご遠慮していただいています。夏祭りには山谷やその周辺で暮らす日雇い労働者や野宿する人々が多くこられます。その人たちの中には様々な理由で写真をとられることを苦痛・不安に思う人も多いです。日雇い・野宿の仲間たちの中には、面識のない人がカメラを出すだけで、その場から立ち去らざるを得ない人々もいます。山谷夏祭りは、そういう最も弱い立場に置かれた仲間たちを主役で、安心していられる場として作っていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

【夏祭りへのカンパお願いいたします】
《銀行口座などから振り込む際の口座番号・名義》
銀行名:ゆうちょ銀行/金融機関コード:9900/店番号019/預金種目:当座/店名:〇一九店/口座番号:0550132/名義:サンヤロウドウシャフクシカイカンウンエイイインカイ

《郵便振替口座》
00190−3−550132/山谷労働者福祉会館運営委員会
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 0


墨田区の小学校で野宿者襲撃問題についての授業

2014/08/04 15:53
墨田区の小学校にお招きいただき、野宿者襲撃問題についての授業を行いました。会館のメンバーと野宿する当事者二人とで、小学六年生のクラスに伺いました。この授業の様子が7/30の日経新聞に載りました。ぜひお読みください。
画像
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


【シンポジウム】 人を喰う都市再開発〜 オリンピック、W杯などのスポーツイベントによる排除 〜

2014/07/09 01:42
反五輪の会によるイベントが行われます。ご関心のある方、ぜひご参加を!

画像

ブラジルで何が起こっているのか
サッカーW杯への抗議運動の背景にあるもの
【シンポジウム】 人を喰う都市再開発
;〜 オリンピック、W杯などのスポーツイベントによる排除 〜
ブラジルから研究者ラケル・ロニックさんをお招きして

日時:7月19日(土)
   12:30開場 13:00開始(〜16:00)
会場: 浅草聖ヨハネ教会 http://yahoo.jp/hp578Z
(東京都台東区蔵前2-7-6 都営地下鉄浅草線「蔵前駅」徒歩3分、都営大江戸線「蔵前駅」5分)
お話:ラケル・ロニック(Raquel Rolnik)さん
 建築と都市計画についての研究者であり、サンパウロ大学の建築学および都市計画の学部の教授。国連の「適切な居住への権利の人権委員会」の特別報告者を二期つとめる(2008-2011と2011-2014)。その他、サンパウロ市の開発課課長(1989-1992)、Polis Instituteの都市計画コーディネーター(1997-2002)、ブラジルの都市省都市計画部書記官(2003-2007)など、都市政策と居住政策に関わる活動を行ってきた。著書に『都市と法』『都市とは何か』『新聞は解明する:
サンパウロ』など。ヤフーコラムニストに隔週で、サンパウロの新聞"Folha deSão Paulo"に毎週月曜日、記事を執筆している。
http://raquelrolnik.wordpress.com/
 ※同時通訳つき

パネルディスカッション:「東京―ブラジル 排除の現場から」

DJタイムあり 

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 2020年に向け、東京のあちこちでオリンピック再開発が始まろうとしています。ハコモノをバンバン建設し、道路をつくり、見栄えのいい高層マンション、大型ショッピングビルやカジノなど、消費空間をさらに広げる計画が「おもてなし」とばかりに進んでいます。オリンピックによる野宿者追い出しも、すでに始まっています。
 一方で、近隣住民を追い出してあらたに建設される8万人規模の新国立競技場(オリンピックスタジアム)への批判の声が高まっています。「外国人を労働力として活用」するという政府方針への疑念や、建設資材や労働者の東京一極集中で被災地の「復興」がさらに遅れることへの懸念も、日に日に強まっています。
 そんな中、ブラジルで、サッカーW杯がさらなる貧困をもたらすとして大規模な抗議運動が起こり、世界中に衝撃を与えました。ブラジルでは2016年のリオ五輪も決定しています。華やかな巨大スポーツイベントは、開催地に暮らす人々に、どのような影響を及ぼしているのでしょうか。
 反五輪の会では、ブラジルから来日される都市計画の専門家ラケル・ロニックさんをお招きして、ブラジルと日本、リオと東京、オリンピック開催地で起こっている問題について考えたいと思います。ぜひご参加ください。


  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 *聖ヨハネ教会併設のカフェ・エクレシアでは、フェアトレード・コーヒーなどお茶を飲むことができます。チラシ持参の方は100円引き 
 *会場は、教会のため、お葬式などでやむなく変更になる場合があります。前日(7/18)までに、反五輪の会ブログとツイッターでお知らせいたしますので、ご確認をお願いいたします。変更の場合は、文京区・小石川運動場会議室(飯田橋駅徒歩5分)



資料代:500円


主催:反五輪の会 NO OLYMPICS 2020

 問い合わせ・取材申し込み メール hangorin2020@gmail.com
 ブログ  http://hangorin.tumblr.com/
 ツイッター 反五輪の会@hangorinnokai   反五輪デモ @hangorin_demo
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


リオオンウォッチ記事「ワールドカップが進行中だけど、ファベーラ メトロはどうなってるの?」途中まで訳

2014/06/23 22:47
The World Cup Is Underway. What Has Become of Favela do Metrô?
http://www.rioonwatch.org/?p=16094
リオオンウォッチ記事「ワールドカップが進行中だけど、ファベーラ メトロはどうなってるの?」途中まで訳しました。

「ワールドカップのため」リオでの最も暴力的な排除

いまワールドカップの最中で、リオデジャネイロでの試合は”マラカーナ スタジアム”で行われている。そのスタジアムの角を曲がったすぐのところにメトロ(Favela do Metro)と呼ばれたファベーラがあった。ファベーラ メトロの跡地は、マラカーナ スタジアムの駐車場、もしくは商業地と公園になると噂されていたが、その土地はいま、まったく何の利用もされていない。
ファベーラ ド メトロ(メトロ-マゲイラとも呼ばれた)に対し、市当局が最初の追い出しの動きを見せてから、4年になる。2011年、ファベーラ メトロのコミュニティは、激しい排除が起こっている現場として、ブラジルではじめて国際的に注目を集めた場所だ。リオオンウォッチはメトロで起こっていることについて、長期的に注目し報告してきた。
2010年11月に最初の解体工事の強行
ファベーラの住人が不安定な状況に置かれていること、それに対する抗議行動
ファベーラから移住した人々がどうなったか
解体された家々のはざまで暮らしつづける人々の困難
ファベーラをスクウォットする人々に対する暴力的な排除(今年の1月)

生き生きと機能していたコミュニティが瓦礫になるまで

2010年11月、その時点で700世帯の人々がファベーラ メトロを我が家としていたのだが、解体工事がはじまった。そして今(2014年6月)からほんの数ヶ月前(解体工事がはじまってから3年以上たった時点で)、全ての家が解体された。いま、メトロにあるのは、草や瓦礫、ゴミ、子供のおもちゃ、そしてこわれた家具が積み上げられているだけだ。リオオンウォッチは、ヱマール・フレイタスという人物をつかまえて話をきいた。ヱマールはメトロに最後まで残っていた住人の一人だ。黒い鬚をはやし、きらきら光る目で、ヱマールは自分の小さなバーのカウンター越しに語る。地域には、12のバーと126の小規模な商店があったのだが、彼のバーは最後までそこに残った。
解体工事の第一ラウンドが終わったあと、コミュニティはバラバラに分断され、メトロの住環境は急速に悪化した。メトロで長く(3年以上も)続いた排除と解体工事の只中で暮らすのがどういうものなのかについて、ヱマールは語る。「母親と二人暮らしだったんだが、俺たちが寝ようとしているそのすぐ隣の家を市の解体業者が壊していた。ここでの暮らしはけんのんなものになっていった。どろぼうがでるようになり、ドラッグ常用者がやってきた。”セックス・ドラッグ・ロックンロール”のイメージがあるだろ?そこからロックンロールを引いたもの、それがその当時のメトロの雰囲気だった。」
解体工事がはじまって、新たに出現したのは麻薬ユーザーと売春婦(夫)と野宿者だけではなかった。解体された建物の内部には、すぐに鼠や(デング熱を伝搬する)蚊が蔓延しはじめた。市当局はゴミ収集を止めてしまった。そのため、地域に暮らしつづけたいと願う人々にとっても、住環境の悪化は耐えられないレベルになっていった。環境が悪化するにつれ、市当局は、この解体工事が引き起こした健康・衛生上の問題をとりあげ、より一層の排除を正当化する理由とした。
直近でいうと、爆発的な排除が今年の1月に起こった。半分解体された家屋をスクウォットする数百人の無防備な人々が、ゴム弾やペッパースプレーや催涙ガス、閃光爆弾を使用する警察によって暴力的に排除された。排除には、なんの説明も補償もなかった。市長のエドワルドパエスは、個人的に、「メトロから追い出された人は一人もホームレスにならない」と約束していたが、1月に排除された人々に対しては、代替地や補償はなされなかった。
記事へナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


山谷の城北労働福祉センターに利用者カードを申請に行ったのですが、相談拒否でした

2014/06/12 13:56
今日、山谷にある城北労働福祉センターに、利用者カードの登録を求めに行ってきました。城北労働福祉センターというのは山谷にある施設で、山谷労働者の生活の援護などを行うため、年間6億円ほどの金額を東京都から補助金として受け取り運営されています。実質的には100%行政の出先機関です。

ところが、今日センターの相談窓口に行ったところ、受付にいた職員は無視を決め込み、対応しませんでした。そしてマイク放送で一方的に「集団で来られると業務の支障になる。退去せよ。」と繰り返すのみでした。ここ何ヶ月か、このような対応が続いています。何人かで連れ立って来たことを理由に、相談の受付すら行わず、自らの業務を拒否する。話し合いにも応じず一方的に退去を命じる。税金を使った業務を行っている機関として、公平性を欠きまた義務を放棄していると言わざるをえません。

相談を拒否された方々はセンターに対し利用者カードを登録希望の意思を示す文書を提出いたしました。本日の段階で10名おられます。今後、この問題について、補助金を出している東京都も含め、相談していきたいと思っています。

写真↓は、労働者の相談すら拒否し、勝手にビデオ撮影を行うセンターの職員の様子です。
画像


山谷の城北労働福祉センターの理事をしている人々に、今日の件についてファックスを送り、対処を申し入れました。
画像
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


ブラジルの研究者ロニック氏のブログより「もう一つの都市は可能か?」

2014/06/07 17:39
レシフェ(ブラジル北東部の都市。ペルナンブコ州の州都)で、不動産の開発に対し、市民による大規模な抗議運動が起こっている。開発予定の土地は連邦鉄道(RFFSA)所有のものだったが、大手建設会社の複合体(Moura Dubeux, Queiroz Galvão, Ara Enterprises and GL Ventures)によって2008年にオークションで落札された。5月13日にいきなりPier Estelita Josephという倉庫の解体工事が強行され、それに対する抗議がされている。この出来事はレシフェのローカルな問題であると同時に、広く注目されている。ブラジルで広く同様な事態が起こっているから。


いま、不動産価値がべらぼうに高騰していて、貧しい住人が周辺部に排除されるという状況(ブラジル中で起こっている)において、公共の土地をどうすべきかという議論は非常に重要だ。実際上、我々(貧しい者)がどうにかできるのはこの公共の土地だけなのであるから。

レシフェで起こっている抗議行動の対象は、市の中心部にある10万uの土地(をどうするかという問題)だ。土地を買った建設会社は、New Reef Project(新しい屋根プロジェクト)というのを実行しようとしている。プロジェクトは40階建ての居住ビル、商業ビルを12棟建てるというもの。

誰も市民に、どのように使われる予定かについて説明もないままにその地域は売られ、そこに高層ビル(オフィスや高所得者向け住宅)が勝手に建てられるということになった。5月21日の夜、人々は連邦鉄道(RFFSA)の古い倉庫の解体工事をさせないよう、埠頭を占拠した。市当局も建設会社もメディアも、この占拠運動について予想していなかった。

10日もたたないうちに、この占拠はレシフェで強く支持されるようになった。芸術家、インテリ、教師、労働組合、市民運動団体などなど(レシフェだけでなく全ブラジルで)が、占拠運動への支持を表明した。



<後略>
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


ワールドカップの日程が迫るなか、危機に瀕するブラジルのUPP(鎮定警察ユニット)プログラム

2014/06/03 02:53
ワールドカップの日程が迫るなか、危機に瀕するブラジルのUPP(鎮定警察ユニット)プログラム
RioOnWatchの記事の抄訳、しかも途中までですが。
http://www.rioonwatch.org/?p=15423

ワールドカップで世界中がブラジル、特にリオデジャネイロに注目してる。中でもセキュリティについての関心はもっとも緊急のもの。ブラジル北東部の都市レシフェ(ワールドカップのホスト都市の一つ)では警察がストライキを行い、リオではUPP(鎮定警察ユニット)プログラムの欠陥が無視できないほどに大きくなり、セキュリティの欠如が目立ってきている。以下、最近の出来事の概要。

リオでの”ワールドカップセキュリティ作戦”は、2000人の警官を街頭に導入する形で、5月5日(月)の早朝に開始された。作戦は、増加する泥棒と路上強盗(昨年に比べてそれぞれ85%、43%増)に対して行われた。

同じ日、リオの北ゾーンにあるファベーラであるビラ イザベルのモロ ド マカコスで、8歳のビトール・ゴメス・ベントの頭部を銃弾が貫いた。UPPの警官と麻薬販売人との間の銃撃戦の中での事件だった。この事件により、住民の間に激しい怒りと抗議が巻き起こった。ビトールは昨日集中治療室を出て、小児病棟にうつされた。

5月10日には、ファベーラの一つであるマレにて、カミーラ・マリンス(ジャーナリスト)、カルロス・ラタフ(漫画家)、ナルディーノ・ロレンゾ(写真家)の3人が、報道取材をしているところを陸軍将校に脅迫された。将校の言葉:「取材には許可が必要で、無許可の報道取材は禁止だ」。このような言論弾圧は広く起こっていて、facebookのページにて似た事例がいくつも報告されている。

13日(火)には、Complexo do Alemão にて若者による平和的なデモ。

今週、アルジャジーラが麻薬販売人のサッカークラブ(リオの西ゾーンのバングーにあるVila Aliança favelaの)についての記事。

14日(水)には地元の新聞がサッカーの試合での景気づけの発砲(麻薬密売人による)を報道。これをうけて、UPPの導入。

14日(水)には、UPPの警官によって19才のJonatan de Oliveira Limaが背中を撃たれ死亡。北ゾーンのManguinhosにて。

アムネスティインターナショナルの調査によると、「もし警察に捕まったら拷問される」と80%のブラジル人が、考えていることが判明。

南ゾーンのファベーラであるRocinhaとPavão-Pavãozinhoで、最近銃撃戦がしょっちゅうおこっているという報告。
この地域の近傍には、ワールドカップ観戦の旅行客が宿泊する予定のホテルがある。


記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


本日(6/1)の朝日新聞朝刊に、アルミ缶古紙集めを禁止する条例についての記事が載っています。

2014/06/01 14:02
画像
本日の朝日新聞朝刊に、アルミ缶古紙集めを禁止する条例についての記事が載っています。山谷労働者福祉会館に連絡先を置く「アルミ缶古紙組合」が取材を受けました。野宿者の生業を奪うものとして条例を批判しています。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


ワールドカップのための金はあるけど、給料なし、家なし、教育なし!労働者のストへの支援を!(ブラジル)

2014/05/15 12:42
以下、リオデジャネイロでのM-15(5/15の反ワールドカップ)の呼びかけより抜粋です。

ワールドカップのための金はあるけど、給料なし、家なし、教育なし!労働者のストへの支援を!
M-15(5月15日)は、全国的な運動の日となる。ワールドカップの不正義に反対する労働者と若者たち、デモに加わり路上に出る時がきた!この日、リオデジャネイロのすべてのストライキと闘争が団結することを願う。政府が何十億ドルもの金をワールドカップの利権を貪る企業に差し出す一方、人々は低賃金、ひどい生活環境、排除と力による立ち退きに苦しんできた。これ以上税金を建設業者、FIFA、多国籍企業に渡すな。みんなの健康と教育のための闘争をはじめよう。抗議を前にしながら、政府はよりひどい抑圧を人々に押し付けているが、こんなのはばかげている。最近のスラムで黒人の若者が警察暴力により殺された。これは、リオのファベーラで日常的に起こっている抑圧・弾圧の実態を示している。この警察暴力(とコミュニティの軍事占領化)に対する人々の抗議に続こう。15Mは、警察の非軍事化に対するたたかい、我々の国の貧しい人々を弾圧するUPP(治安警察)に基づくセキュリティモデルに対するたたかいにおいて、大きな日となるだろう。

リオデジャネイロの労働者と若者たち、団結しよう!
6月以来、ブラジルの若者と労働者は権利を求めてたたかってきた。数多くのデモとストライキ、職場を止めること、討論集会などが行われてきた。清掃労働者のストが勝利したことや、COMPERJ労働者のたたかいは、私たちに新たな息吹を吹き込んだ!いまこそたたかいが必要だし、勝利できる!そしてそれには闘争が団結し、組織化される必要がある。これは、すべての個人、グループ、組織、学生、若者に向けた呼びかけだ。5/15を大きなたたかいの日にしよう。(以下、5/12の準備会議への呼びかけ)
記事へ面白い ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0


ブラジルのファベーラ(スラム)での軍事警察(武装警察UPP)による排除の動画

2014/05/13 13:00
<以下、土曜日の竪川カフェに参加してくれた方から教えていただきました>
先週土曜、竪川カフェに参加し、「ファベーラでの排除の問題」の話をお聞きし、非常にわかりやすかったのですが、こちらの現状とかけ離れ過ぎてイメージのしづらさも感じました。

お聞きしたファベーラやUPPが実際どういったものか知りたく、昨日ネットを見てまわり、色々あり感覚として理解する一助になるかもと思い共有します。
(Google Map ストリートビューなども、リオデジャネイロに富裕住宅とファベーラが隣接している様子がわかったりファベーラの集落の要所にUPPが鎮座している様子がわかったり、ファベーラ集落内を見て回れるポイントがあったりと興味深かったです。沖縄の集落と似ているなぁと思いました。コンクリート建築とか)


<動画>
●Rio de Janeiro - Invasão do Complexo do Alemão - Vídeo e Fotos - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=a8_9QNYgMg8
ファベーラに大量の武装警官で制圧に向かう様子が撮影。
後半、斜面を逃げる人民に対しヘリコプターから射撃する様子も。


●Rio's Favela Wars Part 1 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Mo6CBIVzSyo
リオのファベーラ戦争とあるが軍事警察による一方的な蹂躙にしか見えない。
パート3まである。パート3ではファベーラで拘束した人が押し込められる刑務所の様子も。


●Policiais da UPP atiram para matar na favela do Jacarezinho - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=PAAvYFG7Hjc
夜間ファベーラの市街地でのUPPの銃撃戦。
周囲の住民が興奮している様子が注目。
死体?を囲み歌い騒いでいる住民は喜んでいるようにも?怒っているようにも見える。


●Rio de Janeiro - Vídeo e fotos da cena de Guerra - Civil War in Rio -
YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=b2Y2_bYP1_Y
生活空間に武装警官が押し入り銃撃している様子など。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


「リオデジャネイロの軍事警察の歴史(1-4)」の要約

2014/05/07 22:45
「リオデジャネイロの軍事警察の歴史(1-4)」の要約
ファベーラでの排除の記事をこれまで訳してきました。BOPEやUPPなど、警察だか軍隊だかよくわからない名前が出てきます。表題のタイトルの、一連の記事がありましたので、要約します。今週末の竪川カフェの予習としてもどうぞ。今日は11-3までの要約を。本当に簡単な内容の抜粋です。
ちなみに、軍事警察は原語ではmilitary policeとなっています(本当の言語はポルトガル語ですが)。憲兵と訳されることが多いのですが、BOPEもUPPも、警察の1セクション(たぶん)なので、ここでは軍事警察という言葉を使います。

パート1:19世紀の初頭
http://bit.ly/1hwDJW7
ナポレオンが攻めてきて、ポルトガル王室が1808年にリオデジャネイロに逃げた。
この頃リオの人口の過半数が奴隷。奴隷反乱を恐れる権力。1809年に、王室警察に軍事部門ができる。その組織は軍隊に似ていて、その役割は「公衆の秩序」を維持すること。とはいえ実際には、エリート層を守り、潜在的な蜂起の可能性を潰すことがその役割。奴隷や黒人、ムラートに対する激しい弾圧。鞭打ち。
カポエラ(格闘技と舞踊が混合したようなもの)に対する弾圧。
ファベーラがブラジルに出現したのは19世紀の終わりから20世紀にかけてだが、”貧困の犯罪化”はそれ以前から。ブラジルはラテンアメリカで最も最後まで奴隷制が残った国(1888年に廃止)。アメリカ合衆国の4倍の奴隷人口。
1970年代から2000年にかけて、刑務所人口が激しく増大。アメリカ合衆国を見習い、”ゼロ トレランス ポリシー(寛容性をゼロとする政策)”の実施。結果、社会的に悪い条件に置かれた人々が犯罪にかかわって生きていかざるをえないことに。1990年の刑務所人口は9万人。2010年には、55万人の人々が投獄。6倍に増えた。
刑務所人口の多くが貧しく教育を受けていない人々。
貧しい人々を「危険な階層」とすることで、政府は自らの政策の失敗(人口の大部分がまともな住居をもてない状況、社会サービスの欠如など)を覆い隠す。ファベーラは”敵(危険な階層)”のいる場所とされる。

パート2:独裁制から麻薬戦争へ
http://bit.ly/1dqWLJy
ブラジルの軍事警察は、植民地時代の市民権概念(「市民権を持っているのは正直で勤勉な市民。持ってないのは、犯罪者、もしくは潜在的犯罪者」)に立脚。
ブラジルの軍事独裁政権は1964〜1985。警察は国内の敵(独裁制への反対者)との対決が任務。このとき、警察が限りなく軍隊に近い性質を獲得。
独裁政権が崩壊し、社会から暴力が消えることを期待。しかし、軍事独裁政権後の25年は、もっともブラジルの歴史で暴力にあふれた時代。1991〜2007まで、平均でリオデジャネイロで一年間6826人の殺人。2002年には10万人あたり62人の殺人を記録。1990年代のユーゴスラビアや過去10年のイラク並み。
軍事独裁政権後の暴力の高まりの要因@:リオの知事が、警察を引かせた(不干渉)こと
軍事独裁政権後の暴力の高まり要因A:ファベーラのギャングが麻薬取引が巨額の利潤を生み出すことに気づいたこと
この結果、ファベーラの住人が犯罪と強く結びつけられる印象操作。メディアや行政もこの印象操作に加担。都市が二分される。「ファベーラとアスファルト」(アスファルトはファベーラ以外の都市を指す)。警察のファベーラに対する軍事行動。「良い犯罪者は死んだ犯罪者」という言葉。
ヒューマンライトウォッチが1998年にリオの軍事警察の暴虐を告発するレポートを発行。一月に約20人が軍事警察により殺される状況。
この警察による殺人のほとんどが、BOPEと呼ばれる軍事警察のエリート部門によるもの。BOPEのロゴは、ドクロと銃と剣。映画:「エリートスクワッド」。軍隊級の装備で行動。軍事警察がファベーラに踏み込むとき、装甲車で突入。住人を潜在的犯罪者とみなす。ファベーラに踏み込んだ後(捜査の後)は、警察はアスファルトに帰っていく。ファベーラ住民と警察との深い敵対。
軍事独裁政権時代の遺産が、軍事警察へと形を変えた。戦争的な警察活動を訓練された警官。市民の人権の軽視・無視。リオの軍事警察は、平均で23人の逮捕者のうち一人を殺害。USAでは3万7千人に一人。

パート3:コミュニティポリーシング()
http://bit.ly/1gjFRiB
それまでのリオでの警察の活動方針にあまりに問題が多いため、待ち望まれる変化。だが警察活動の変化には、政治的・社会的・経済的なバックアップが必要。
それまでの戦争遂行的な警察活動への代替案としてのコミュニティポリーシング。UPPは、まがりなりにも形になったコミュニティポリーシングである。(コミュニティポリーシングとは、簡単に言うと、警察官が地域との関わりを深め、連携をとりながら活動すること。)
UPPの出現までにいくつかのコミュニティポリーシングが提案、実現を試みられるも成功せず。コミュニティポリーシングには、莫大な予算、人材、物資、時間が必要。
ではなぜUPPの導入が成功したのか?
要因@:社会的に、警察のファベーラに対する暴力行為が認められなくなってきたこと
要因A:ブラジルの政権政党に関わる事情
要因B:ブラジル経済の急速な発展と国際市場への参加により、国際人権団体の圧力を強く感じざるをえなくなってきたこと
UPPの最初の導入は2008年、サンタマルタにて。
UPPプログラムの内容(UPPのオフィシャルホームページより):@麻薬グループによって支配されている地域のコントロールを取り戻す Aコミュニティに平和を保障する B国家における戦争のロジックをなくすことを手伝い
他の軍事警察ユニットが、ゲリラ的な活動(ファベーラを急襲し、踏み込み、捜査が終わると立ち去る)を行うのに対し、UPPはコミュニティと24時間コンタクトがとれるようにファベーラの中で活動する。UPPの目的は麻薬取引をなくすことではない(不可能)。警察のコミュニティに対するコントロールを部分的に獲得することが目的。
UPPは、行政上は軍事警察部門に所属するが、その本質と人員はだいぶ違う。UPPの警官は、コミュニティに近づくことを訓練され、人権についての教育も受けることになっている。装備も、UPPの警官は銃を携帯するが重装備ではない。BOPEの軍事級の装備とは対照的。
40のUPPのユニットが2016年までに配備されることになってる。だが、プログラムは現在、大きな困難に直面している。危機的な状況である。

パート4:鎮定警察ユニット(UPP)
http://rioonwatch.org/?p=14728
UPPが活動を始めた2008から2013年の間は、皆が成り行きをかたずを飲んで見守っているという感じ。最初のうちは暴力的な衝突はほとんどなかった(少なくとも報告されなかった)。
最近の事例ではUPPが非難されまくってるが、UPPにも良い点がある。(とくに小さめのファベーラでは。なぜならコミュニティポリーシングが有効と言われているから)たとえば、ファベーラでの殺人の率が下がったりといった点。2005年から、最も収入が低い層の暮らす地域での殺人の率は、だいたい半分になった(10万人あたり42人→24人)。警官による殺人も、2007年の1330人から2012年の415人へと下がった。また、若い世代の子供たちが、麻薬ギャングがらみの暴力が社会を支配しない環境で育ったということもおそらく重要。
UPPのファベーラへの展開によって、ファベーラでの公共サービスやビジネス、諸団体などの活動が、以前よりずっと可能になった。ファベーラがずっと近づきやすい場所になったということ。アスファルトとファベーラの間に、交通が行われるようになったこと。
だが上記のようなUPPの活動とその成果は、非常にデリケートなバランスの上になりたっていた。2013年の7月、アマリルド・ド・サントスという左官職人がUPPに拘留され死亡した(というより殺された)。それまでにも同様の(警察による)殺人はとても多く起こっていたけど、この件は広く社会に知られることとなり、大きな非難の声が起こった。
それ以来、UPPに対する抗議が高まり続けることになった。抗議が高まったいくつかの理由。
理由@:UPPの理念は地域に密着したコミュニティポリーシングの実施だが、おおもとの警察の組織やその体質が変わったわけではなかった。たとえば令状なしに家に踏み込んできたりといったことが多く行われていたから。
理由A:警察(UPP)が、ファベーラでのある部分の文化活動を禁じたこと。たとえばファンクパーティを禁止したり。これはつまり、ファベーラの住民自体が問題なんだという視点があるということ。
理由B:UPPは、ファベーラにおける問題の根源を直視しようとしなかったこと。UPPのプログラムでは「社会活動を促進する」というようなことが書いてあるが、UPPは所詮警察活動であるわけで。
理由C:ファベーラに深く刻まれてきた警察と住人との間の緊張について、覆い隠したままであること。この点で問題は、UPPのプログラム自体にあるというよりは、警察組織の腐敗にある。
UPPは非常にコストがかかる。それもあって、都市の全てのファベーラでUPPのプログラムが実施されることはない。ダブルスタンダードが起こる危険性。つまり、UPPが実施されるファベーラでは、国家(州)はコミュニケーションと調停を基本とした警察活動を行い、UPPが実施されないファベーラでは、戦争的な戦略がとられるという。
一方、国はリオの南地区で戦略的に選んだいくつかのファベーラを変容させようと必死になってる。ワールドカップとオリンピックにくる人たちに見せるため。それらのファベーラは、不動産として投機的な価値が高いんじゃないかとも言われる。
あと、UPPがファベーラに入るときは、一週間前に通告するのが通例らしい。だが、これにより、ドラッグのギャングは事前に他のファベーラに移るということが生じている。UPPは麻薬取引のギャングを解体するのではなく、ギャングに都市の他のエリアに移るよう言っているようなもの。
UPPが始まってから5年くらいは、「UPPのプログラムがまともに実行されればリオの公衆の安全が長期的に変化する可能性がある」と思ってた人は多い。だが、最近では、UPPについて、調子のいいプロパガンダを言ってるだけのからくりにすぎないと考える人が多くなってる。
ワールドカップとオリンピックの二つのイベントの後にどうなるかが、多分大切。でも、おそらくその二つのイベントの後にUPPが行われつづけるかどうかは、むずかしいだろう。
まあなんにしろ軍事警察そのものを変革しなくてはどうしようもないということ。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


「ファベーラの平和と、鎮定と、UPP」RioOnWatchの記事の抄訳です

2014/05/03 22:49
http://rioonwatch.org/?p=14245 「ファベーラの平和と、鎮定と、UPP」RioOnWatchの記事の抄訳です

鎮定(pacification)という言葉がメディアでよく言われるけど、絶対受け入れられない。「平和」というのは、ある精神の状態(←個でも集団でも到達できると思う)を指し示す言葉だが、「あきらめ」とよく混同される。だが、基本的な要求なしに平和は得られないってとこが違う。だから学校なしでは平和はないし、健康なしでは平和はないし、基本的な衛生施設がなくては平和はないし、娯楽がなくては平和はないし。。。。そしてファベーラの人々は、どうすれば平和、連帯、喜び、生への意志を得られるかをわかっている。

平和というのは、自身を理解し相互を理解するってことで、お互いの差異を受け入れることで尊敬が生まれる、そういうもの。「平和」において重要なのは寛容性で、衝突は対話を通して解消されなくてはならない。人権が尊重され、民衆の
声は耳を傾けられ、すべての人がもっとも高いレベルの平静を得ていて、社会的な緊張はない、そういうもの。

はっきりと言えるのは、鎮定(pacification)政策は決して、占拠されたファベーラの住人に平和をもたらすことはないということ。鎮定政策のゴールは、ファベーラ外の市民に、ある種のセキュリティを保障するということだろう。もしくは、ファベーラ(UPPにより占領された)を通る旅行者のセキュリティか。そこで用いられるのはむき出しの警察力と縄張りコントロールで、民主主義的権利は、(警察によって)恣意的に定められた領域を越えて行使することはできない。

【誰のための平和か?】
BOPEのウェブサイトにある、2011年1月6日の通達42787によると、鎮定プログ
ラムはUPPの活動により4つの位相に分けられるとしている。
@戦略的な侵入
A安定化
BUPPの展開
C評価と監視

BOPEは軍事的な侵入部隊であり、危機的状況やドラッグ売買に対する戦争を想定して訓練を受けている。この30年間、BOPEはファベーラでの無数の作戦において、住民の虐殺と殺害を行ってきた。

にもかかわらず、BOPEは上記の「コミュニティ鎮定」の過程の、はじめの二つを任務としている。BOPEのウェブサイトによると(UPPが導入された後)「軍事警察ユニットは土地を占領するだけでなく、コミュニティでのイベントを運営したりもする。たとえば、会合やスポーツトーナメントや宗教的なイベントなどだ。」この任務を通してUPPは「街のボス」になり、誰が何をしてよくて何をしたらダメかを決める。

マリア・ヘレナ・モレイラ・アルヴェス(MITで政治科学の博士号をとった研究者、『十字砲火の中に生きる』という本の著者)によると「UPPが導入されると、ファベーラでは『例外状態』ができてしまう。そこでは憲法で保障されているはずの人々のもっとも基本的な権利が、日常的に侵害されてしまう。警察は自由に住民の家に出入りし、撃ちたいときに銃を撃ち、それら全ては麻薬売買人に対する大義のもとに正当化される。独裁政権の時代と大して変わらない。。。警察は独裁政権時代より今の方が人を殺しまくってる。だが社会(特に中産階級・上流階級)は独裁時代に示した虐殺に対する憤りを今は示さない。国連の調査団が状態を非常に深刻とするレポートを書いた。」


UPPがファベーラに来て5年がたつが、UPPはブラジル帝政時代のころからの役割を打ち破れていない。それだけでなく、UPPはBOPEの鎮定プログラムの最初の二つだけを実行し、先に進もうとしない。(@戦略的介入とA平定)武力鎮圧を受けたファベーラ:アレマオン複合体とマンギンホスでは、抗議行動に続いて集会と討論会が持たれた。住民は、ファベーラの安全と警察権力の将来を決める過程へ参加すること、対話することを求めた。

ファベーラの一つであるマレ複合体の住人は、数々の権利が侵害されることを恐れている。住人は集団的な文化イベントを企画し、コミュニティの運動を呼びかけている。運動の目的は、これまで繰り返されてきた多くの虐殺や誘拐などをこれ以上繰り返させないためだ。ファベーラの一つアレマオンの住人による宣言文より「『平和』は、全てのファベーラで一緒につくられなくてはならない。ドアに足を突っ込んで、いわれのない暴力で人を脅しながら平和への政策を実現なんて無理。平和は戦車では作られない。いまの政策では、人々の声は聞かれない。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


「ブラジルのファベーラ(スラム)で頂点に達するUPPの暴力と、DGというダンサーの死」の抄訳です。

2014/05/01 23:09
http://rioonwatch.org/?p=14686 の抄訳です
タイトル:「パヴァオン-パヴァオンジーニョとカンタガロというファベーラで頂点に達するUPPの暴力と、DGというダンサーの死」4/26の記事です。


「パヴァオン-パヴァオンジーニョ」と「カンタガロ」というファベーラは、リオの南地区:イパネマやコパカバーナといった海岸の近くにある。この数ヶ月激化する(軍と警察の)暴力は有名で人気の若者を死にいたらしめた。若者の死は、ファベーラ住民の蜂起を呼び起こした。住民の間ではUPP(鎮定警察ユニット)の有効性に対する疑問が広がる。2009年以来、近隣のファベーラは「鎮定」されてきた。だがUPPは数々の不始末を引き起こしてきた。住民とUPPとの間に広がる不信。コミュニティのリーダーと住人は暴力の終結を呼びかけている。今年に入りコミュニティは暴力の激化(警察の暴力を含む)を目にしてきた。暴力は頂点に達し、DGとして知られるダンサーが死んだ。

DGとして知られるダンサー/俳優:ダグラス・ラファエル・ダ・シルバ・ペレイラという名前の若者が死んだのは4/22。DGの遺体が見つかったのは火曜日(22日)の朝。DGは警察に殴り殺されたと思われ、DGの死に対する説明と正義を求める激しい抗議行動が開始された!

DGは"Esquenta"というTVショーにも出ていたプロのダンサーで26才。彼の遺体が発見されたのは4/22の朝、デイケアセンター(託児所)の近くだった。DGの死についての詳細は不明で調査中といわれるが、遺体にはブーツの跡がついていたとされ、蹴り殺されたもよう。だが警察のレポートは、DGの遺体の傷は転落によるとすると主張する。DGの母、マリア・デ・ファティマのコメント:「DGの遺体はブーツの(蹴り)跡だらけだった。背中は擦り傷があり保育所(デイケアセンター)のしっくいの壁は血だらけだった。UPPは誰も守らない。私たちは恣意的(に暴力がふるわれる)体制のただ中で暮らしている。息子にこんなことをした奴は罰されなくては。」

地域住民によると、DGは警察と麻薬売買人との衝突から隠れるため壁を飛び越えた。それを見た警察はDGをギャングと誤認し殴りつけた。だがDGはパヴァオン-パヴァオンジーニョに4歳の娘に会いに向かっていた。UPPはこれについて未確認、コメントもなし。火曜日のその後、パヴァオン-パヴァオンジーニョの住民は地域の警察署に行進しDGの死についての釈明を求めた。バリケードを作り車を燃やしてファベーラへの大通りを封鎖した!すぐ後に地域の盗賊と警察との間に銃撃戦が始まった。警察は「犯罪ギャングが先に撃ってきたので催涙ガスとスタングラネードを打ち返した」と言う。銃撃戦でエディルソン・サントスという27才の若者が頭部を撃たれ死亡。12才の少年が撃たれたという情報も。twitterのポスト:「今回警察はどう言い訳するつもりだ?UPPが殺した無実の人(DG)は容疑者だったとでも言うのか?DGに不信な振る舞いがあったからだとでも?警察と対峙していたとでも?元麻薬売買人だっとでも言うつもりか?だがこれで、もう一人無実の死者が増え、息子をなくした母親が一人増え、父をなくした子が一人増えた。」

4/24にはパヴァオン-パヴァオンジーニョの入り口ではDGとエディルソン・サントスを追悼し正義を求めるデモが行われ、人々はDGが埋葬された墓地へむかった。デモには200人を越える人々が参加。そこで掲げられたスローガンは「警察に暗殺されたDGとエディルソンは国家犯罪の犠牲者だ」「UPPに聞きたい。あとどれだけの人が死ななくてはならないのか?」

抗議の最中、警察が参加者に警棒と催涙ガスで襲いかかった。住人がUPPについて言った言葉「UPPがやってきて、コミュニティに暮らす家族の幸せと夢と生活を崩壊させ終わらせた。だから今UPPが『鎮定』の名の元に行っているプロジェクトを受けいれることなどできるわけない」「UPPは、人々に対する戦争を準備してる。人々(ファベーラの住人)は、戦争の過去にあきあきしてる。だがUPPがやってきて、よりひどい戦争を持ち込んでいる」
このDGの殺害に始まる一連の事件の前から、ファベーラではここ数ヶ月のコミュニティにおける暴力に抗する社会運動が起こっていた。若い住人のコメント:「野蛮なことになってる。毎晩ずっと銃火が交えられてる。警察はどう振る舞ったらいいかわかってない。革命みたいなことになってる。この混乱は続くだろう。ワールドカップまで、そしてワールドカップが終わっても。」

一連の事件のもとは、UPPとレッドコマンドギャングというギャングとの衝突だ。ギャングの首領でピットビルという人物が2009年以来投獄されていたが、2013年6月に一時的な帰宅を認められた。だがピットビルは刑務所に戻らず、そのまま逃走。 2014年のはじめから、UPPがピットビルの探索をカンタガロというファベーラで行うと共に暴力が激化しはじめる。鎮定警察によると、一月の半ばに警察は武装した犯罪者による銃と手製爆弾の攻撃を受けた。1/17には、パトリック・コスタ・デ・サントスという21歳の若者がUPP警官と対峙の後死亡。サントスはイスラエル製の銃を持つ警官に捕捉されていた。銃火は即座に交えられた。翌日の商活動は規制され、警察がファベーラに入るすべての車両と2輪タクシーを検問した。 1/24からの週には、ピットブルとレッドコマンドの司令部があると警察が考えた場所で銃撃が行われ二人のギャングメンバーが逮捕されピットブルは逃げた。3月にも麻薬売買人と警察との間で数々の銃撃戦。4月初頭には二人の男性が撃たれ(警察によると一人は麻薬売買人)、イパネマの地下鉄駅のすぐ前で抗議行動が始まった。これらの作戦でBOPE(軍事警察特殊行動部隊)が導入された。先週月曜日の衝突も、警察がピットブル達の居場所を発見したと考えた事から始まった。DGはメンバーと思われたのだ。

UPPはでっち上げをしてる、ウソをついてる
先週のDGの死とそれに続く蜂起のまえから、ファベーラの住人は、UPPがファベーラ住人に対する尊敬を欠いていると感じていた。カンタガロというファベーラで生まれ育った社会活動家のデイズ・カルヴァーリョは、コミュニティを覆う暴力に強く抗議する。2008年1月に息子のアンドリューがDEGASE(general department of social and educational actions)の役人に拷問の上暗殺された。デイズは警察に無実の罪で殺された犠牲者の家族による運動に参加した。この運動(「暴力に反対するコミュニティのネットワーク」)は、事件を記録し正義を求め人権を守るたたかいをよびかける。デイズは「多くの人々はUPPとの関係は悪く、身近に感じていない。警察によって(仲間が殺される)経験をしてきた私たちはUPPを望まない。」 パヴァオン-パヴァオンジーニョとカンタガロの二つのファベーラは「暴力と麻薬売買との戦い」を掲げる警察の行為がどのような結果を生んできたかを知っている。住人はUPPがかつて警察がしてきたことを繰り返さぬよう望んいる。それによりコミュニティが変われば、とも。だがいま、多くの住人はUPPに期待せず、そのプログラムが二つのファベーラで成功するとは思ってない。

22歳の住人フィリペ・バルボサは「鎮定(UPPによりファベーラの制圧)はあっというまで、次から次へといろんなことが起こった。気がつけばそこら中が警察だらけ。不吉な兆しだった。そして災いがきた。そのあとに来たのがBOPE。」
パヴァオン-パヴァオンジーニョでの虐殺に対する抗議行動の後、住人の一人がUPPの配備について言った。「(UPPの作戦が)改善につながると思ってた。私の孫や新しい世代が、これ以上の銃や暴力に晒されないようになるだろうと。だが、今、全てがより悪くなっていってる。」多くの住人はUPPの配備により変化が起こると期待したし、社会プログラムが実施されると期待した。 だがいま住人はこれまでになくUPPプログラムの実効性を疑っている。
DG(殺されたダンサー)の母親マリア・デ・ファティマは「UPPはでっち上げだ。偽りだ。」DGの死の前からデイズは言っていた。「UPPの配備でいい方向に変わるとはとても思えない。もしUPPが暴力的にやってきてなければ、もしUPPが本当にコミュニティに良い事をするために来てれば、物事が良い方向に変わると信じたと思う。いまも良い方向に変わってほしいと思う。でもUPPが来て一週間目で、かつてのエリートスクワッドと同じだと思った。警察がファベーラに来て、全てが美しく素晴らしくなるべきなのに、まったく逆だった。銃撃がなくなればどんなにいいだろうと思うけど。ファベーラに住んでない人たちは、私たち住人が経験してきた事について無知。」

最近の抗議行動では、UPPを「ブルーギャング」と呼び、犯罪ギャングの「レッドコマンド」と同じくらい暴力的だとする言葉が現れている:「レッドコマンドとブルーコマンド、違いはない」。コミュニティには以前から暴力はあったが、住民は最近の暴力の増加をUPPによるものと考えている。デイズのコメント:「暴力は常にコミュニティにあった。けど警察が『鎮圧』した今、政府のプロパガンダで暴力はかえって増えた。警察の代表者がテレビで『良い盗賊はは死んだ盗賊だけだ』と言う。つまりそれが警察がコミュニティでやっていることだ。」 警察に無実の人々への敬意の欠如は、コミュニティの住人と警察との間に不審と軽蔑をもたらす。このUPPの態度は、貧困自体を犯罪とみなすことにつながる。すると当然出てくるのが以下の疑問:「コミュニティにとって、UPP(のファベーラでの展開)はそれ以前と比べてマシなのか?」

若い住人のことば:「問題は、ファベーラの麻薬売買人なんじゃない。麻薬売買人は住人に対する敬意は持っていた。だがUPPには敬意がない。UPPが現れあんたの顔面にパンチし銃を突きつける。これはオッケーじゃない。だからUPPは尊敬されない。UPPにもいいところはあるよ。だが悪いところの方が多い。UPPが最悪なのは無知だってこと。住人の権利を保障しつつ動くことを知らないし、権利を尊重することを知らない。だからこの点では、UPPがファベーラからいなくなればいいと思う。もしUPPがファベーラを助けに来て、絆を構築し、おとなしくしてればよかったのに。でもUPPがファベーラでやったのは、人を殺し、麻薬とは何の関係もない住人をいじめることだった。」


記事へ驚いた ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0


「ブラジルのファベーラ(スラム)の武装警察による占領に対するコミュニティ住民のコメント」の抄訳です

2014/04/29 03:04
「ブラジルのファベーラ(スラム)の武装警察による占領に対するコミュニティ住民のコメント」の抄訳です
rioonwatch.org/?p=14260

今年の3/30、武装した警察がリオデジャネイロで最大のファベーラ複合体(13万人の住民がいる)であるマレを占拠した。大手メディアは「危険で組織犯罪やドラッグの密売の聖地からギャングを追放する作戦が速やかに行われた」と報道。だがMare(マレ)に暮らす人々の声は?「ほとんどの住民はレポーターに話そうとしない」という表現。

外からのレポーターのインタビューを住民は受けようとはしないが、マレの人々は黙っていたわけではない!コメントや観察や批判や希望が、ソーシャルネットワーク上にあふれている。ハッシュタグは #OqueaMarétem, #dedentrodaMaré and #MaréViveなど。

マレで警察が動き出したのは3/21。3/30にはメディアが入りスペクタクルが演出されたが、その間多くの虐待や数人の死者が報告される。18才の若者が小路に連れ込まれBOPE(特殊部隊?)により殺害。
マレのNGOは3/28に暴力の概要のレポートを発行した。

マレでの武装警察の占拠で問題になってるのは、集団令状(collective warrant)。これは、警察がどの家にも押し入ることができるとするもの。「集団令状」についてマレの住人のことば:「コミュニティに対する敬意のカケラもない人間による偏見に満ちた無責任なでっち上げ品」「マレでは憲法も住居の不可侵も無いということか?」

マレに立ちはだかる軍事警察の作戦。にもかかわらず、3/29(土)には、マレではサンバなんかのお祭りが行われた!そして3/30の早朝、警察の軍事作戦の開始。facebookやtwitterは記事であふれた。突撃専用部隊の襲撃、装甲車の侵入、住居への侵入、低空で旋回する武装ヘリ。81才の老人が逮捕され、子供たちのグループが警察により襲撃され、その日の午後には15才の少年が射殺される。その他二人の少年が銃撃により負傷。

多くの住民は、あえて危険を犯すことはせず(外に出て抗議したりしないで)テレビで見てたが、もちろん報道については批判的。そして、軍隊による占拠が一段落した後にやってきたのはテレビ局。オンラインのコメントの多くが、マレで今最も必要なのは基本的なサービスと指摘。「何で戦車がいるんだ?税金使って商業メディアのためにスペクタクルを演出して貧乏人を犯罪化するな。兵隊が余ってるんなら歩道を修理させろよ」
住民の声続き「戦車を持ってくるガソリンがあるなら、建築資材を持ってきて家を直せよ。ライフルを見せびらかしたりするサイコパス的な軍隊の仕草はもうたくさん。人殺しの司令部じゃなくて病院をつくれ。こんなことを考えるのはとんでもないユートピアかもしれないがね。」

その他コメントの中には、マレの地域的特性と闘争の歴史、それにより勝ち取られてきたものを肯定するものがたくさんあった!一方、一部には、ファベーラの文化的独自性について見落とし、ファベーラについてのステレオタイプに基づいた、公式の大本営発表をなぞるようなレポートもあった。このようなレポートに対し住民は反論!とある住人は「戦争をしらないかのように平和を求めてるんじゃない。いつだって役人や公共部門に無視されてきた。けどここには電気も水も下水もゴミの回収もある。みんなが団結し抵抗してがんばったコミュニティの闘争によるものだ。この場所を1940年代から占拠してきた素晴らしい人々のたたかいによるものだ。軍隊の襲撃ではじめて『ファベーラの人々の尊厳』とか言うのはむちゃくちゃだろ。」

ためらいがちではあるが、楽観的な見方の人も。「基本的なサービスは得られると信じたい。また、ファベーラに来たい人が来て暮らす権利、去りたい人が去る権利も。いままでずっとそうだったように。警察は法律内で行動すると信じたい。いままで何十年も虐殺の下にあったコミュニティを、騎兵隊や戦車じゃ変えられない。」

3/30以来、警察の駐留は少なくなっているようだ。だが、コミュニティの活動家たちは、これからの警察による鎮圧を心配してる。4/2には、17のコミュニティと人権団体による、団結を呼びかける声明が発表された。「3/30の軍事作戦は、ファベーラへの軍事配備と絶滅政策による弾圧の始まりだ。抵抗を強化することが肝心だ!」国際的に有名なファベーラの観測団体(?)市民社会団体は、マレで公開のヒアリングを呼びかけた(4/3)。住人たちはマレのコミュニティの一つで「文化的占拠(音楽とアートと抵抗の結合を試みる)」の日を4/5に準備する。「動き出す時が来た:マレは抵抗する」と銘打って行動をよびかける。「都市の戦略的な地域における新しい独裁に対する、運動と抵抗が必要だ。平和は寄付されるものじゃなく、たたかいとるものだ!」
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


5月10日(土)の竪川カフェではブラジルからの研究者をお招きして話をききます

2014/04/29 02:58
5月10日(土)の竪川カフェではブラジルからの研究者をお招きし、ブラジルのファベーラ(スラム)で強行されている排除についてお話を伺います!今年のワールドカップと2016年のオリンピックを前に、都市の再開発のためファベーラをつぶそうとする動きと、それへの抵抗運動について!

日時:5月10日(土)
午後2時〜 竪川カフェ開始
午後3時〜4時 ファベーラでの排除の問題についてゲストの方からお話
場所:竪川河川敷公園五の橋たもと公衆トイレ脇スペース
   (最寄り駅は亀戸駅と西大島駅です。)
お金:無料です

*ブラジルでは、今年にワールドカップ、2016年にオリンピック夏期大会を控え、都市での貧民の排除が大きな問題になっています。この問題について、ブラジルからの研究者の方をゲストにお招きして、お話をききます。大規模イベントのために行われている都市の再開発、そのブラジルで起こっていることとは?

以下、この問題についての記事の抄訳です。
「二つのファベーラで頂点に達するUPPの暴力とDGというダンサーの死」
http://san-ya.at.webry.info/201405/article_1.html

「武装警察によるファベーラの占領に対するコミュニティ住民のコメント」
http://san-ya.at.webry.info/201404/article_4.html

「ファベーラの平和と、鎮定と、UPP」
http://san-ya.at.webry.info/201405/article_2.html

「リオデジャネイロの軍事警察の歴史」
http://bit.ly/1o6lNDM

*竪川カフェとは、江東区亀戸にある竪川河川敷公園の近くで行われているカフェイベントです。江東区による野宿者強制排除に抵抗する取り組みとつながりつつ、より広い枠の人々に問題を知ってもらうことを目的に、月に1度のペースで開催しています。

*竪川カフェは、野宿する人々の暮らしに隣接した場所での開催となります。生活の場でもありますので、写真やビデオの撮影については難しい場合も多くあります。その点をふまえての配慮を、適宜お願いすることもあるかと思いますのでご了承ください。よろしくお願いいたします。

連絡先:竪川を支える会
住所:台東区日本堤1-25-11 山谷労働者福祉会館気付
電話:03-3876-7073(FAX兼) メールsan-ya@sanpal.co.jp
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


続きを見る

トップへ

月別リンク

山谷ブログ-野宿者・失業者運動報告-/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]